本展では、文人たちの作品から32点を抜粋し、台南地域に根ざした文章や、他の地域からの旅人が観察したものを紹介しています。文人たちは日常の風景の中で、最も身近な糖分と塩分を用いながら心の内の甘さや苦しさ、人情の味わいを存分に昇華させ、時空を超えて今昔の文学的感性を紡いでいます。心の中でゆっくりと味わい...
モダニズムとは、都市文明の勃興以降に広まった、思想、芸術、文学に及ぶ思潮の総称です。本展では、フィッツジェラルド、フォークナー、ヘミングウェイなど、台湾の読者にもよく知られているアメリカ人作家の作品をはじめとする、アメリカと台湾の作家の出版物、視聴覚資料、原稿などを取り上げ、多様な形式での展示や海外...
当館は手稿、書画、道具など、12万点以上におよぶさまざまな貴重な文物を収蔵するほか、専門的な保存設備と人材を備えています。当館は過去20年間、創作に心血を注いだ作家たちの努力を守るという責任を果たすため、保存、修復、文学研究など博物館としての基本的な業務に尽力してきました。本展はテクノロジーによる修...
禁書として「禁止する」とは、本自体を発禁とするだけでなく、思想や言論の自由を封じ込めて禁ずることです。日本統治時代から戒厳令の解除前後まで、台湾の人々は何十年にもわたって思想と言論の統制を受けてきました。権威主義体制において、異論を唱えるさまざまな声はかき消され、国民の自由は抑圧されていました。しか...
疫病の流行が長引くにつれて、人々は当初の「他人を恐れ、自らを隔離する」という不安や恐怖の状態から、ウィルスとの共存を目指す方向へと転換し、軽症化した感染症状を恐れることはもうなくなりました。しかし一方で、根本的な治癒ができず、適応するより他ない病気も数多く存在します。書くことはこのとき、自己治癒の手...
台湾の原住民文学は、文学の長い歴史の流れで上流に位置づけられています。口承文学が一つのジャンルとして成立し、文字が取り除かれた文学価値の基準となったとき、台湾文学史の序章となりました。原住民族は、外来民族が渡来してくる400年も前から台湾で活動しており、その歴史は遺跡の発掘により先史時代の5、6千年...