2019/07/26 ~
国立台湾文学館 2F展覧室E
かつて「詩の創作を諦めない詩人が一人でもいる限り、詩は永遠に不滅である。」と
いう「詩は永遠不滅」論を発表した詩人林亨泰氏。実際に林氏は詩や詩論を書き続け
ることで、詩の活力を維持してきた。
林亨泰(1924年生まれ)、筆名:亨人、桓太。創作は主に作詩、他にエッセイ、評
論、翻訳等を手掛ける。1941年よりモダニズム詩の創作を試みる。日本統治時代から
戦後、すなわち日本語から中国語へと創作言語を転換しなければならなかった「言語
を越える世代」を代表する詩人の一人。
戦後、懸命に言語転換を乗り越えるのと同時に、林氏は1946年に台湾師範学院に入
学。文学サークル「銀鈴会」に加入し、「台湾語演劇社」と「龍安文芸社」のメンバ
ーでもあった。銀鈴会の同人誌「潮流」に限らず、新聞紙「台湾新生報」の副刊
「橋」にも作品を発表してきた。
その後続けて現代派運動や、笠詩社、台湾筆会などの文学サークルに加入。林氏が自
分の文学生活について「モダニズムを経て、リージョナリズムに行き着く」という様
に振り返っている。モダニズムから見た彼の作品を分析すると「郷土」、「本土(台
湾)」そして「台湾意識」というアイデンティティにも繋がっていくことが分かる。
Last Updated on 2019-10-02