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5色の春の光を眺める―王昶雄寄贈展

  • 展示期間:2014-09-23~2015-01-11
  • 展示場所:2階展示室E


王昶雄(1915~2000)、本名王榮生、新北市淡水出身。日本統治時代における重要な日本語著述作家の一人で、主に小説・随筆を執筆したほか、詩や作詞も手がけました。小説作品は芸術性や文学性にこだわり、王昶雄ならでは文学的特徴やローカリゼーションを鮮明に表現しただけでなく、作品にはその時代の精神的な面も反映され、詩や随筆にも深い思想や批判が表明されています。


終戦後、王昶雄は言葉の壁を乗り越えて、中国語による執筆活動にも精力的に乗り出しました。詩・散文・作詞を主に手がけ、ジャンルは、人・叙事・論理・叙情と多岐にわたり、簡潔的で洗練され優雅な表現からはその教養の高さや達観的かつ楽観的な人生観がにじみ出ています。


今回は「文学人生」、「故郷への思い」、「文壇『少年兄貴』」の3つのコーナーに分けて彼の蔵書、読書記録、手書き原稿といったものを展示して、紆余曲折を経ながらも華麗多彩な文学の世界へと誘います。